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金曜日,18 2011年02月 15:36

リノベーションを終えて。

先日H邸へメンテナンスでお伺いした際に、
施主様と少しお話をする時間があったので
今回のリノベーションについての感想おききしました。


施主さまの目線から見たリノベーションという一連の流れは
僕らの目線、考えとは又違った見解もあり、とても興味深い話しがきけました。


是非みなさまにもと思い、
施主様に了解をえてインタビュー形式で掲載させて頂く事にしました。


以下、施主様とのインタビューです。


みなさまも参考に。


__物件探しには条件がありましたか?


ここと決めていたエリアがありました。
あとは、夫婦2人で、自分たちの年齢などを考えると、これから先、家族構成が変わることはほぼないですから、これまでの生活を振り返って、60平米くらいで十分、寝室と居室と台所が別々のスペースであれば、というのが条件でした。


__物件探しを始めてから思ったことは?


頭の中で思い描いている感じと、実際に目にしている部屋のギャップに、
最初はとまどいました。でも、物件探しに同行してもらったので、現場で「この部分はこうすれば、こういうふうにできます」と説明を受けられるのがとても良かった。だんだん慣れてきて、同行いただけない日でも、壁を叩いてみて変更可能かどうか確かめたり、同じ広さのはずなのに、こちらの物件のほうが狭く感じるのは何故か理由を考えたり、いろいろできるようになりました。


__理想と現実の違いみたいなものは感じましたか?


本当は「現況渡し」を探していたんです。
リノベーションが前提ですから、ボロボロでもかまわない。
むしろそのほうが余計なお金がかからないし。でも、そういう物件が皆無だったわけではないけれど、ほとんどありませんでしたね。だいたいは「リフォーム済み」物件なんです。リフォームでこういうふうにしたいというイメージがあるのに、それとは無関係に万人受けするリフォームがあらかじめ施されていて、あまりにも趣味が違うのでげんなりしました。


__リフォーム済みの物件を購入された理由は?


リフォーム済みの物件を再リフォームするとなると、リフォーム代金が乗っかったお金を払って、それを解体する費用も払って、そこでようやくリフォームが始まるということになるわけで、それはお金の無駄だし、新しい建材がすべてゴミになってしまうというのにもすごく抵抗があった。だから、迷いました。でも、時間をかけても「現況渡し」物件やリフォームのベースにするのに良い感じの「リフォーム済み」物件が出てこなかったし、これから先も出てきそうになかった。それで、リフォーム済み物件をリフォームするという一大決心をしました。


__購入されたリフォーム済み物件を見て、どのように思いましたか?


年月が経ったときに、そこに住み続けることで出てくる味わいが期待できない、ぴかぴかの汚れにくい床だったりドアだったり壁紙だったりしたことにガッカリ。あとは、台所が IH というのも気に入らなかった。アイランドキッチンじゃなかったのは救いだったけど、料理好きにとっては火をコントロールできるガスのほうが良いのに、「いまは IH が好まれるんですよ、安全だし、汚れにくいし」という多数決で勝手に決められちゃう感じですよね。これからずっとここに住むのに、自分の意志が反映されないって変ですよ。ガスに戻したかったけど、すでにリフォーム済み物件の購入代金とそれの解体資金で予算をオーバーしているから諦めました。洗面所のシンクと蛇口も、デザインだけで選ばれたものなのか、顔を洗うときに、シンクの中央まで突き出した蛇口に額がぶつかるんですよ。まったくもって使いにくい。誰も使い勝手なんか気にしていないという印象でした。実際に住む人の立場になって考えられていないんじゃないですかね。


__新たに施すリフォームについてはどのようなイメージを持たれていましたか?


木のものが好きなのですが、床や壁などが木の素地だと全体にウルサイだろうなと思い、白を基調にして考えました。そのほうが、木のスツールやウッドボウルやテーブルが映えるだろうし。たぶん古いマンションだから、上に貼られた壁紙をはがしたり天井を抜いたりすれば、それなりに味わいのある元々の壁や天井が出てくるだろうとの予想もありました。白なんだけど、年月を経ていることや素材の違いで、いろいろな白のトーンがあって、それでニュアンスがうかびあがってくるような部屋を考えていたんです。


__リフォームの具体的な内容についてはどのように詰めていきましたか?


もちろんランドスケーププロダクツといろいろな相談をしました。こちらの希望もできるだけ細かく伝えましたし、逆に、はっきりしていない部分などについて細かく訊かれました。その上で、解体した後の現場に行って具体的にイメージを伝えると、そこで考えてもみなかったアイディアをいただきました。ベランダ側の窓の下に梁があったんです。それをどうやって目立たないようにしようかなと悩んでいたんだけど、逆にそこを利用して、気軽に腰掛けられるスペースにしたらどうですかと言われて、それでちょっとサンタフェなどで見かける角が丸い漆喰のベンチなんかがイメージとしてわいてきて、それで全体のトーンをどうするかが明快になりました。あとは、居間の食卓を置く部分だけ天井を低くしたらどうですかという提案も面白かった。天井を高くすることばかり考えていて、そんなこと思いもしなかったんです。でも、ひとつの部屋の中に壁をたてずに「ここは別のスペース」という雰囲気を演出できた。あとは、色の組み合わせですね。部屋のどの部分をどういう色にするかについても、いろいろアドヴァイスをいただきました。実際にその色が壁全体に塗られて、デイライトで見るとき、照明で見るときの見え方なんて、経験がないと想像できないですからね。こちらの好みのトーンよりも薄い感じの色を選んでちょっと心配だったんですが、でも実際にできあがると望んでいた色になってるから驚きました。


__最後に何か、ここは失敗かもと思うようなところはありますか?


予算の関係で台所と水まわりがいじれなくなったことが残念でしたが、それは仕方のないことなので、また予算ができたらゆっくり手をつけようと思います。そうそう、デザイン優先でドアノブを、レバーから握り玉に変更してもらったのだけど、それがとても扱いにくくて結局はドアノブに戻しました。これは明確な失敗です。あと、失敗ということではないけれど、壁紙を剥がしたら予想よりも良い感じの壁が出てきて、本当はその壁をすべて収納棚にするつもりだったけれど、壁を覆ってしまうことが勿体なくなって、腰の高さまでに変更したこと。収納が三分の一になったので、荷物の整理がたいへんなことになって、
実はいまも続いています(笑)。


さまざま意見、ありますよね。


片山貴之

金曜日,18 2011年02月 15:36 | by Landscape Products |
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