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16 February 2009 Update.

NEWS /16 February 2009 update.

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新しいプロジェクトのスタートです。

このリンゴの形をしたシュガーポットは、
鹿児島県の薩摩焼の窯のひとつである沈壽官窯とのプロジェクトにより製作された
新しい食器のシリーズです。

沈壽官とは薩摩焼の歴史において重要な役割を果たした窯元で、
慶長2年に薩摩藩が朝鮮に再出陣したところからその長い歴史は始まります。

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その出陣により連れられた陶工の中に初代沈当吉がおり、
苗代川焼窯を開窯したことから続く歴史の中、
とくに第十二代沈壽官のその功績は非常に大きく評価されており、
明治維新による薩摩の陶工への逆風の中、再興に全力を傾け独立自営の策を講じるなど、
その後の近代薩摩焼の祖といわれています。

また製法などの工夫も多く、特に透彫や浮彫りの技法の開発は高く評価され、
明治六年のオーストリア万国博で出品された作品は、海外からの大きな賞賛を博すこととなりました。
その後薩摩焼は輸出の道を辿り、
サツマウェアーという名を日本陶器の代名詞となるまでに至ることとなります。
それら作品群は現在でも窯に隣接された資料館で圧巻の展示がおこなわれています。

13代沈壽官おいては、
作家司馬遼太郎の「故郷忘じがたく候」の主人公としても知られており、
現在では鹿児島県の日置市にその窯を構え、
佇まいの良い雰囲気はその長い歴史を感じとることのできるものとなっています。

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まるで、本物のリンゴから型を取ったように思えるほどリアルなフォルムと
本体部分と蓋の合わせの精巧さからは沈壽官窯の高度な技術を垣間見ることができます。
今までの薩摩焼にはない絶妙な色の釉薬も特徴で、
私たちの生活の中で普段使いのできる器として、とても受け入れやすいものとなりました。
表面の貫入という釉薬に入った細かなヒビもさらにその雰囲気をかき立てています。
また、裏面に入ったブランドマークやパッケージのデザインなど、
随所に見られる新たな試みにも注目です。

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スプーンを選ぶ楽しみもじっくりと味わっていただきたいです。

鹿児島の風土に根付いた世界に誇れる巧みな職人たちの技術と新しい発想により、
展開される新しいサツマウェアーの今後の展開にも、ぜひご注目ください。

Text by Takahiro Goko


February 16, 2009 11:13 AM | Permalink | NEWS